小惑星って、何?


 MUSES−C計画では、小惑星を探査し、その表面から物質(サンプル)を持って帰ってきます。 さて、この「小惑星」というのは、なんでしょう?私たちの太陽系には、太陽および9つの惑星やその衛星 の他に、小さい星がたくさんあります。このような「惑星」というには小さすぎて、「ほこり」とみなすには 大きすぎる星を「小惑星」と呼んでいます。(厳密には、「彗星」もありますが、ここでは、厳密な区別は 省略しましょう。)

 私たち人類がこの「小惑星」に気づいたのは、意外と最近で、最初の小惑星はGiuseppe Piazziに よって、19世紀最初の日に発見されたそうです。この小惑星は、 Ceres と命名されました。

小惑星は軌道がわかっているものだけでも約1万個以上あり、多くは 火星と木星の軌道の間にあります。この小惑星密集地帯は「アステロイド・ ベルト」と呼ばれています。 しかし、実際には、この「アステロイド・ベルト」以外でも いくつもの小惑星が発見されています。 今までの観測で、地球より内側や冥王星より外側にも小惑星が あることがわかっています。

 さて、MUSES−Cが探査する小惑星は、1998SF36。 地球に近づくタイプの小惑星で、その大きさは約400メートルと 推定されています。



どうして、小惑星に行くの?


私たち人類がこれまでサンプルを採取したことのある地球以外の天体は月だけです。しかし月の ように大きな天体は変成してしまったため、太陽系の初期のころの物質について知る ことができません。小惑星は惑星が誕生するころの記録を比較的よくとどめている化石のような天 体だといわれています。そこで、小惑星からサンプルを持ち帰る技術が確立されれば、「惑星や小 惑星を作るもとになった材料がどんなものであったか」「惑星が誕生するころの太陽系星雲内の様 子がどうであったのか」についての手がかりを得ることができます。

小惑星近傍では、サンプルを採取する以外にも、いろいろな科学観測機器と手段により、 (1)大きさ、形などの物理的特性、 (2)表面組成と構造を調べます。 これらの情報は、サンプルから得られる情報をより豊かにするとともに、サンプル採取地点 を選ぶのにも役立ちます。その実現のためカメラ、レーザ高度計、X線計 測装置、赤外観測装置による科学観測を行います。 また、同時に、小型のホッピング・ロボットを用いて、表面上を移動しながらの探査も行う予定です。


搭載されるホッピング・ロボット「MINERVA」


(写真提供:NASA

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